東京湾横断道路
海ほたるから、アクアライン木更津側を望む
東京湾アクアライン | 東京湾アクアライン連絡道 | |
路線名 | 国道409号線 | |
有料道路区間 | 神奈川県川崎市〜木更津市 | 木更津市 |
総延長 | 15.1km | 7.1km |
供用開始日 | 1997年12月18日 | 1997年12月3日 |
事業費 | 1兆2369億円 | 391億円 |
料金 | 川崎浮島〜木更津金田間 普通車 3000円 中型車 3600円 大型車 4950円 特大車 8250円 軽自動車等 2400円 |
木更津金田〜木更津北間 普通車 550円 中型車 600円 大型車 800円 特大車 1250円 軽自動車等 450円 |
【現在の状況や問題点など】 |
東京湾アクアラインは、川崎市の浮島と木更津を結ぶ東京湾横断道路である。 川崎〜木更津間をわずか10分たらずで結んでしまうアクアラインは、 首都圏の渋滞を大幅に解消させる切り札として期待され、 10km弱のアクアトンネルと、4km強の桁橋で、1997年に完成し供用された。 しかし1992年にバブル経済が崩壊し、開通当時は不況のどん底。 普通車ですら4900円もかかる高額な通行料金は、開通前から非難集中だった。 これではあまりに高いということで、当時の亀井静香建設大臣の鶴の一声で、 開通後5年間だけ4000円に値下げされることになった。 それでも1日平均1万台を下回る交通量しか得られることができず、 アクアラインは毎年300億円以上の赤字を計上する事態となってしまった。 さすがにこれではまずいとJHも思ったのか、 アクアラインを京葉道路と千葉東金道路の千葉プールに組み込むことにするとともに、 普通車の料金を3000円に値下げすることにした。 さらにJHは、ETC搭載車に限って、2005年3月まで期間限定の社会実験として、 普通車の料金を2320円にまで値下げすることを決めた。 なんとかしてアクアラインに車を呼び込もうとした必死の値下げであったが、 ここまでしても1日の平均交通量はまだ、1万5000台を下回っている状況。 これでは通行料金で事業費を償還しようとするのは、未来永劫無理。 なにしろアクアライン自体で事業費を償還しようとしたら、 通行料金を当初の4900円にしたうえで、1日4万台の交通量がなければならないわけで、 ETC車の料金を2320円にまで下げたのに、 約1.5倍の交通量にしかなっていない状況では、とてもじゃないが千葉プールごときでは、 アクアラインの穴埋めなどできっこない。 京葉道路にとってはいい迷惑で、これで未来永劫無料化されないと決まったようなもの。 黒字を計上していた千葉プールといえど、年間黒字額は130億円程度。 アクアラインが加わったことで、千葉プールは赤字に転落してしまった。 もうこうなったら、アクアラインの事業費を償還するには、 東名・名神などの全国プールに組み込むくらいしか選択肢がない。 そうした上で、オーバーフローしている京葉道路や東関東自動車道、首都高湾岸線の、 渋滞を緩和させるために、アクアラインの通行料金を1000円に引き下げるべきだ。 アクアラインの料金が1000円にまで下がれば、 千葉市近辺の車が大幅にアクアラインに流れてくることが予想される。 そうなれば千葉〜東京間の高速道路の渋滞が劇的に緩和され、 アクアラインを作った意義がようやく認められることにもつながる。 アクアラインは絶対に作ってはいけない道路であったが、完成してしまった今となっては、 いかに有効に活用するかを考えなくてはならない。 そのためには何をしなければいけないのか、そこをもう一度JHは考えてもらいたい。 大型バスによる観光客で、海ほたるだけが賑わっている状況では、 苦労して作った人たちの汗と涙も報われない。 |
今回は、神奈川県川崎市の浮島JCTから、千葉県の木更津JCTを目指して走行してみた。
首都高湾岸線を横浜から走行していた私は、[1]浮島JCTでアクアラインに乗り換えた。
[1]浮島JCT内。左は首都高6号川崎線。そして右は東京湾アクアライン。
アクアラインに入ると、すぐ東京湾アクアトンネルとなる。アクアトンネルは、全長9610m。但しこれは木更津行きの長さ。
川崎行きの長さは10m短い9600mである。
東京湾アクアトンネル川崎側入り口
アクアトンネル内部は、さすがに広々としていて非常に走行しやすい。
ただ片側2車線のトンネルが、永遠と続いているだけなので、走行中のレポをしにくい(苦笑)。
ただ個人的な感想では、関越トンネルより飽きが来なかった。
アクアトンネル内部
アクアトンネルも出口が近づくと、海ほたるP.Aの看板が目立ってくる。
そしてアクアトンネルを抜けると、そこはもう海ほたる。ひどいときは海ほたるに入る車の列が、
アクアラインの内部にまで連なっていることもある。アクアラインはガラガラでも、海ほたるだけは観光名所で賑わっている。
海ほたるは1〜3階が駐車場。4階がショッピング・アミューズメントフロア。5階は、レストラン・展望デッキフロアとなっている。
海ほたるP.A入り口
海ほたるから、アクアライン川崎側を望む。真ん中の白いものは、川崎人工島の風の塔。
海ほたるP.Aは、川崎〜海ほたる〜川崎、木更津〜海ほたる〜木更津のように、Uターンをすることができる。
ただアクアラインの料金所は木更津側にあるため、川崎〜海ほたる〜川崎では料金所を通らないことになり、
木更津〜海ほたる〜木更津では2回料金所を通ることになってしまう。
そこで川崎〜海ほたる〜川崎と走る車は、海ほたる内の料金所で精算し、
木更津〜海ほたる〜木更津と走る車は、Uターン証明書を受け取って木更津料金所で渡すシステムになっている。
海ほたるを出てアクアラインに戻ると、今度はアクアブリッジで木更津まで渡っていくことになる。
アクアブリッジもアクアトンネル同様、ひたすら1直線に東京湾を貫いている。
地平線まで続いているアクアブリッジは、結構感動モノである。一度は走行してみることをオススメする。
海ほたるからアクアラインに戻るところ
アクアブリッジ
料金所手前の看板
アクアブリッジの終わりは、木更津料金所である。
本線をこのまま進む車と、[2]木更津金田I.Cで下りる車はブースが分かれている。
なおここから先は別料金となっているため、川崎側からきた車はアクアラインの料金を精算するとともに、
連絡道のチケットを受け取るシステムとなっている。
木更津料金所&[2]木更津金田I.C
料金所から先は、東京湾アクアライン連絡道となって、館山自動車道木更津JCTを目指して進んでいく。
やがて[3]袖ヶ浦I.Cが見えてくる。袖ヶ浦I.Cは国道16号線に接続している。
アクアライン連絡道
[3]袖ヶ浦I.C
袖ヶ浦I.Cを過ぎると、後は木更津JCTを目指してひた走り。木更津JCTで館山自動車道に接続している。
[16]木更津JCT
【感想】 |
さすがアクアライン。走りやすいったらありゃしない。 交通量は少ない上、10kmの長大トンネルに、5kmにも及ぶ海上橋。 アクアラインでしか味わえない感動がここにはある。 確かに現在でも通行料金は高いが、一度は走行してみるとことをオススメする。 幸い今回の取材は、まさに雲ひとつない快晴で、絶好の走行日和であった。 そのためアクアブリッジ走行時は、かなり感動してしまった。 |
2005年3月3日公開