磐梯吾妻道路


磐梯吾妻スカイライン土湯料金所

路線名 主要地方道70号福島吾妻裏磐梯線
有料道路区間 福島市〜耶麻郡猪苗代町
総延長 28.7km
供用開始日 1959年11月6日
事業費 32.6億円
料金 普通車 1570円
大型車T 2410円
大型車U 5570円
軽自動車 1150円
軽車両  150円
【現在の状況や問題点など】
日本全国に観光道路数あれど、声が出ないほどの感動を味あわせてくれた道路は、
数えるほどしかまた出会っていない。
その中でひときわオススメしたい道路が、磐梯吾妻スカイラインである。
全長30km弱のこの道路は、場所によってさまざまな風景の変化を楽しむことができる。
土湯峠付近では磐梯山や裏磐梯、安達太良山の眺望を、
高湯側は高台から一望できる福島市街地を、
つばくろ谷では不動沢橋からの眺望を、4月の開通時には雪の回廊を、
と書ききれないくらい、この道路には観光スポットがあふれている。
中でも浄土平は、火山性の有毒ガスの影響で草木が育たない不毛の大地が広がり、
他では観ることの出来ないその絶景に、心を奪われてしまうだろう。
普通車でも1570円もかかる通行料金は、一見高すぎる感があるが、
一度走行してみるとその値段でさえ安いと感じるほど。
まだ訪れたことのない方には、ぜひ一度行かれることをオススメしたい。

今回は、土湯峠側から高湯温泉を目指して走行してみた。
国道115号線を中ノ沢から走行してきた私は、土湯トンネル手前でかつての旧道である県道30号線に入った。
そのまま土湯峠に向けて走行していると、峠の手前で磐梯吾妻スカイラインが左に分岐していた。ここが起点。
起点の看板には堂々と、日本の道100選に選ばれたことを掲示していた。


起点の交差点。直進は土湯温泉で、左折がスカイライン。

磐梯吾妻スカイライン土湯側起点

起点からすぐ料金所となり、その先はしばらく稜線に沿って進んでいく。
やがて九十九折になって高度をさらに上げていくと、その道中に国見台に続いて天風境の展望ポイントとなる。
国見台も天風境も、吾妻八景のひとつに数えられている観光ポイント。おさえておきたい。


稜線に沿って進んでいく

天風境からの安達太良山

天風境から眺めるブナ林

天風境からさらに高度を上げていくと、今度は吾妻八景3つ目の湖見峠となる。
ここから猪苗代湖を始めとして、裏磐梯の湖を一望できるそうな。ちなみに今回は土湯峠方向を撮影。


湖見峠から土湯峠方面への眺め

吾妻八景4つ目は、双滝の辻。久々にあらわれる九十九折のヘアピンカーブがそこ。今回は撮影せず。
その九十九折を過ぎると、もう安達太良山を拝むことはできず、浄土平に向けてまっすぐ進んでいく。
このへんの区間は、春の開通直後に雪の回廊を見ることができ、取材時の5月初旬でもまだ雪が残っていた。
その後は針葉樹林の中を抜けていく。


九十九折を登っていく

雪の回廊は5月初旬でも、まだ雪が道路の両側に残っていた


もう浄土平は目前

やがて磐梯吾妻スカイラインは、吾妻八景の5つ目、この道路最大最高の観光ポイントである、浄土平に到着する。
一切経山の火山噴火により生成された火山荒原で知られる浄土平であるが、
その他にも浄土平湿原、一切経山、吾妻小富士、東吾妻山、鎌沼、桶沼、五色沼、と観光スポットがいっぱい。
浄土平レストハウスに車を停めて、登山やハイキングに出かけるのが、一般的な観光ルートであろう。
なお浄土平の駐車場は、普通車でも410円の駐車料金がかかることをお忘れなく。


浄土平

浄土平湿原
後ろにあるのは東吾妻山と一切経山


吾妻小富士

やや遠くから吾妻小富士を望む

浄土平の絶景

浄土平レストハウスから、吾妻八景の6つ目・天狗の庭までの区間を、この道路最高の絶景ポイントと私は推す。
今なお続く一切経山の火山活動によって、付近の浄土平は時折有毒ガスが発生し、
草木も生えない荒涼の大地が続いていく。窓をあけると硫黄の臭いが鼻を突くほど。そのため付近は駐停車禁止。
絶景とはまさにこの景色のことであり、圧倒されっぱなしで言葉がでない。



浄土平の直線道路。絶景中の絶景。

不毛の大地はさらに続く

天狗の庭付近から。左に吾妻小富士を望む。

天狗の庭付近まで来ると、有毒ガスも届かなくなる。このあたりから下り坂となり、一気に高度を下げていく。
途中吾妻八景の7つ目・つばくろ谷があり、ここに2000年に架け直された不動沢橋がある。さらに8つ目の白樺の峰と続く。
今回はその両方とも撮影しなかった。なぜ撮影しなかったかって?、残り撮影枚数が数枚しかなかったからだ(泣)。
その後はワインディングの連続でさらに一気に高度を下げていく。
ここらへんから、福島市街地が一望できるようになり、絶好の眺望ポイントもあった。



福島市街地を見下ろす

やがて高湯料金所が見えてくる。料金所を過ぎれば有料区間は終了になる。付近は高湯温泉である。


磐梯吾妻スカイライン高湯料金所

【感想】
今回は前知識なしで行ったため、すべての観光スポットで撮影できなかった。
また時間も限られていたため、浄土平で散策もすることができなかった。
吾妻小富士に登ってみたいし、鎌沼や五色沼にも行ってみたい。
またいつか再訪したいものである。

2005年6月4日公開

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