高森熱海有料道路
2006年9月1日より無料解放


母成グリーンライン石筵料金所

路線名 主要地方道24号中の沢熱海線
有料道路区間 郡山市〜耶麻郡猪苗代町
総延長 10.6km
供用開始日 1976年9月1日
事業費 15.9億円
料金 普通車  730円
大型車T 1150円
大型車U 2630円
軽自動車  530円
軽車両   70円
【現在の状況や問題点など】
磐梯熱海と中ノ沢を結んでいる、通称母成グリーンラインの高森熱海有料道路は、
30年の料金徴収期間を終えて、2006年8月に無料解放されることが決まっている。
しかしながら、近年は利用台数の低迷が続いていて、
いまだ10億円以上の未償還金を抱えている、赤字道路である。
福島県は、福島県道路公社が未償還金を返済することが不可能であると判断し、
無料解放される2006年に、借金の肩代わりをすることになりそうだ。
最近の利用台数の低迷は深刻で、公社の予想交通量のわずか25%しかない。
これでは料金収入で事業費を償還するのは無理であるのもうなずける。
福島県道路公社は、磐梯近辺に4つの観光有料道路を抱えてる。
他の有料道路も決して経営がいいとはいえないが、
それでもゴールドラインには磐梯山、レークラインには小野川湖や秋元湖、
スカイラインには浄土平などの観光名所があり、
夏場や紅葉の時期を中心に、それなりの利用台数がある。
グリーンラインにも、かつて戊辰戦争において戦場となったことで有名な母成峠や、
100名瀑にも選ばれている銚子ヶ滝への登山道があったりと、
観光名所はあるのだが、正直ほかの路線に比べていまいち弱い感じがする。
730円という通行料金も、観光道路では決して高い料金ではないのに、
それでも高いと感じてしまう。
これでは公社の予測が甘すぎたと言われても仕方がない。
まあ、今更どうあがいたところで、交通量にたいした変化はないだろう。
せめて無料解放された際には、交通量が増加することを期待したい。

今回は磐梯熱海から中ノ沢を目指して走行してみた。
磐越自動車道磐梯熱海I.Cを降り、県道24号線を母成峠に向けてひたすら進んでいくと、
やがて母成グリーンラインの起点が見えてくる。


母成グリーンライン起点

起点直後

起点からそう遠くない距離に、母成グリーンラインの石筵料金所がある。料金所付近は、ふれあい牧場が広がっている。
料金所を過ぎると、なおも新緑の木々の中を母成峠に向かっての登りが続いていく。
なお最初はカーブの連続だが、やがて直線的な上り坂となる。
また途中には、銚子ヶ滝へ向かう安達太良登山道の入口がある。



母成峠へ向けての上り坂がひたすら続く

グリーンラインという名にふさわしく、ひたすら新緑の中を登っていくと、やがて母成峠が見えてくる。
母成峠には駐車場があり、沼尻高原を見渡すことができる。ここからの眺めが、この道路随一の展望であろう。
その駐車場には、戊辰戦役での母成峠古戦場記念碑が建てられている。近くには戊辰戦役東軍殉難者慰霊碑もある。


中ノ沢まで7km

母成峠まであとわずか

母成峠駐車場

母成峠からの沼尻高原の眺め

母成峠を過ぎると、当然ながら下り坂に転じて中ノ沢に向かっていく。下りになってもカーブは少なく、比較的直線が多い。



母成峠からの下り

やがて中ノ沢側の料金所が見えてきたが、現在は使われておらず、料金所跡であった。
料金所跡を過ぎると有料区間は終点となる。


中ノ沢側の料金所跡

終点

【感想】
週末の昼間に走行したのに、道路はガラガラであった。
この道路隋一の観光名所である母成峠でも、
観光客は数えるほどしかいなかった。
寂しい限りである。

2005年6月1日公開

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