千葉東金道路


千葉東金道路[6]東金I.C銚子方面料金所

一期区間
(千葉東〜東金間)
二期区間
(東金〜松尾横芝間)
路線名 国道126号線
有料道路区間 千葉市中央区〜東金市 東金市〜山武郡横芝町
総延長 16.1km 16.1km
供用開始日 1979年3月8日 1998年3月30日
事業費 1651億円
料金 一期区間全線走行で
普通車  400円
中型車  400円
大型車  600円
特大車 1400円
軽自動車等  400円
二期区間全線走行で
普通車  600円
中型車  600円
大型車  900円
特大車 2100円
軽自動車等  400円
【現在の状況や問題点など】
千葉東金道路は、文字通り千葉市と東金市とを結んでいる有料道路で、
国道126号の交通量増加に伴う渋滞緩和を目的として建設された道路である。
京葉道路と千葉東JCTで接続していることで、渋滞緩和の効果だけでなく、
東京・千葉方面と九十九里海岸との距離が大きく縮まり、
観光面でもこの道路は大きく貢献することとなった。
ところが開通から19年後の1998年、千葉東金道路の第二期区間として、
東金〜松尾横芝間が新たに開通した。
新規開通区間は、千葉東金道路と呼ぶには明らかにおかしい区間であり、
東金横芝道路とでも呼んだほうが正しい感じ。
なぜこの区間を千葉東金道路第二期区間としたのか、
実は第二期区間は、正式には圏央道の一部なのである。
圏央道とは、首都高中央環状線、外環道とともに、首都圏3環状を形成し、
首都高の渋滞を緩和しようという計画であり、
関越道〜中央道間を始めとして現在建設が進められている。
しかしあきるの市付近では、住民の反対運動によって裁判にまで発展し、
住民側が勝つ判決が言い渡されるなど、工事の進行が大幅に遅れている。
そこであえてこの区間を圏央道とは呼称せず、
千葉東金道路の延伸として建設したのではないか。
また、千葉東金道路は黒字路線であったため、
新規開通区間を千葉東金道路に組み込んでしまえば、事業費の償還がしやすい。
おそらくこんなところであろう。
京葉道路と千葉プールを形成して、第二期区間開通後も順調な収支率であったから、
この計画は正しかったと思われるが、その後さらに東京湾アクアラインと、
今後建設される予定の木更津東金道路が、千葉プールに組み込まれてしまった。
東京湾アクアラインは、利用台数の低迷によって事業費償還の見込みがまったくない。
そこで今後建設される木更津東金道路とともに、
黒字運営を続けている千葉プールに組み込むことによって、
アクアラインの赤字の穴埋めをしようと考えた。
ところがアクアラインの赤字はものすごく、千葉プールごときの黒字では到底補えず、
千葉プールは一気に赤字に転落してしまった。
こうなると、東金〜松尾横芝間を千葉東金道路に組み込んだのは、
アクアラインの赤字の補填を見越してのことだったのではないか、とまで勘ぐってしまう。
真相はわからないが、少なくとも千葉東金道路は、
これで未来永劫無料化されないことが決まったようなもの。
利用者にとっては腹立たしいことであろう。

今回は、東金I.Cからまず横尾松芝I.Cまでの二期区間を走行した後、横尾松芝I.Cから再び二期区間を走行し、
そのまま一期区間に乗り入れ千葉東JCTまで走行した。
当初は横尾松芝I.Cから千葉東JCTまで通してでのレポを始める予定でいたが、走行時完全な逆光になってしまったので、
一期区間も二期区間も東金I.Cからのレポとなっている。少々わかりずらいうえ、一期区間はそれでも逆光となり、
看板の文字などが観にくくなってしまった。ご了承いただきたい。

国道126号線を、東金九十九里有料道路方面から走行してきた私は、看板に従い左折し東金I.C料金所に向かった。
{6]東金I.Cは、少々ややこしい構造になっている。実際に行ってみてわかったことだが、
東金I.Cから千葉東金道路に乗り入れるには、千葉方面と銚子方面で入り口が別になっている。
千葉方面に行くには、国道126号線をそのまま走行していれば、東金I.Cに乗り入れる構造になっているが、
銚子方面に向かうには、国道から少し離れたところにある。

なぜこんな構造になっているかと言うと、当初千葉東金道路は東金I.Cが終点であったから。
そしてその後新たに建設された二期区間が、実は圏央道の一部として建設されたから。
すなわち銚子方面の入り口は、圏央道のインターとして建設されたため、こんな変な構造になってしまったのだ。

前置きが長くなってしまったが、そんなわけで銚子方面専用の料金所から千葉東金道路二期区間に乗り入れた。
するとすぐ東金JCTとなって、一期区間からの車が合流してくる。


[6]東金I.Cから銚子方面に乗り入れたところ。奥に東金JCTが見える。

東金JCTを過ぎたあたり

二期区間は片側1車線の道路であり、対面通行であるためセンターラインにポールが立っている。
交通量は一期区間に比べるとやはり少ないが、それでも遅い車に対応するために、
東金〜山武成東間の中間あたりに、約1kmほど追い越し車線が存在する。すなわちそこだけ片側2車線となっている。


追い越し区間

追い越し区間が終了すると、また対面通行に戻る

対面通行に戻りしばらく走行すると、[7]山武成東I.Cとなる。


[7]山武成東I.C

山武成東〜松尾横芝間にも、先ほどの区間同様追い越し区間が存在する。
これは後々圏央道として機能したときに、片側2車線道路になるのを見越して用地の取得がなされていたため、
こういった追い越し車線の建設が容易に出来たのだと考えられる。
こういう建設は、磐越道や上信越道などにも観られた構造で、片側2車線道路として用地を取得し、
片側1車線道路として先に建設、開通後2車線化工事を継続して行う。
こうすれば道路の開通は早まり、また2車線分の用地を確保しているため、追い越し車線の建設も出来る。
対面通行での高速走行には、それはそれで問題点があるわけだが、こういった追い越し区間があることは、
素直に利用者としてはありがたいと思う。


山武成東I.Cを過ぎたあたり

また追い越し区間

追い越し区間が終わり、また対面通行に

また対面通行に戻りしばし進むと、やがて[8]松尾横芝I.Cとなって、二期区間は終了する。
圏央道として建設されていた割には、料金所は本線上にあり、今後の道路延長の際どうするのか気になるところ。


終点、[8]松尾横芝I.C。

折り返して松尾横芝I.Cから再び千葉東金道路に乗り入れ、東金JCTに到達。


東金JCT。
真っ直ぐ進むと東金I.C。左に分岐しているのが、東京・千葉方面への一期区間。

東金JCTを走行していると、眼下に東金I.C東京・千葉方面料金所が見える。今回画像はなし。
一期区間は開通当初から片側2車線道路。二期区間と比べると圧倒的に交通量が多くなる。
まもなく[5]山田I.Cとなるが、上り線入り口と下り線出口のみのハーフインターであるため、今回はここも画像なし。
一期区間は二期区間と比べてインター間の距離が短いため、あっという間に[4]中野I.Cに。


一期区間に乗り入れると、さすがに古さを感じさせる

[4]中野I.C

中野I.Cを過ぎると、千葉東金道路唯一のP.Aである、野呂P.Aとなる。


中野I.C〜野呂P.A間

野呂P.A

野呂P.Aを過ぎると、次は[3]高田I.C。さらに[2]大宮I.Cと続く。


[3]高田I.C

高田I.C〜大宮I.C間

[2]高田I.C

高田I.Cを過ぎると、いよいよ千葉東金道路も終点が近づく。京葉道路と接続する千葉東JCTの看板が見えてくる。
その千葉JCTの手前に、[1]千葉東I.Cがある。インター番号からもわかるように、千葉東金道路専用インターであり、
このインターから京葉道路には進入できない。
千葉東I.Cの先が千葉東JCT。木更津・東京湾アクアライン方面は左に、東京方面は右に。


[10]千葉東JCTを知らせる看板

[1]千葉東I.C

[10]千葉東JCT

【感想】
走りやすさから言えば、片側2車線の一期区間の方がやはりいいが、
面白さから言えば対面通行と追い越し車線が交互に現れる二期区間の方が、
個人的には良かった。
言い換えれば、それだけ一期区間と二期区間は違いがあるということ。
建設年度が違うこともそうだが、建設目的が違うことも大きいのかもしれない。

2005年3月14日公開

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