富士見川越有料道路


富士見川越有料道路料金所

路線名 国道254号線
有料道路区間 富士見市〜川越市
総延長 8.0km
供用開始日 1981年8月1日
事業費 108億円
料金 普通車  200円
大型車T  320円
大型車U  580円
軽車両等   20円
【歴史】
川越街道と呼ばれている国道254号線は、都心と川越を結ぶメインルートとして機能し、
昼間は多くの車が流入し、渋滞の名所となっていました。
そのなかでも川越と富士見の間は、片側1車線の道路であったために渋滞が多発、
国道254号線のバイパスの建設が急務となりました。
そこで同区間のバイパスは、有料道路事業として建設することになり、
事業費の一部を通行料金で償還することとなりました。
1977年10月に始まった道路建設は、4年半以上の歳月と108億円の事業費をかけて、
1981年8月に完成、供用を開始しました。
この道路の完成によって、本線とバイパスの2ルートが選択できるようになり、
川越富士見間の渋滞の解消と時間短縮に大きく貢献することとなりました。
【現在の状況や問題点など】
この道路が建設された当時からかなり月日が経ったが、この道路の重要性は変わっていない。
もっとも国道17号新大宮バイパスの片側3車線化、国道16号バイパスの完成、
首都高大宮線の開通、もちろん国道254号線の本線の整備などによって、
川越と都心を結ぶルートは必ずしも富士見川越道路を通らなければいけない、
というような状況ではなくなったため、年々交通量は減少しているそうだ。
それでも1日12000台もの交通量があるのだから、
いかに埼玉県南部と都心との間の交通量が多いかがうかがえる。
この富士見川越有料道路は、立体交差によって信号を極めて少なくしている。
そのため以前の本線を通った場合と比べて、時間短縮は極めて大きい。
200円の通行料金を払う価値のある有料道路といっていいだろう。
さて、川越街道の渋滞であるが、富士見から都心までの区間は、
あいかわらずひどい渋滞に悩まされている。
そこで現在、この富士見川越道路から先を、和光富士見道路として新しいバイパスを建設している。
このバイパスが完成すれば、外環の下を走る国道298号線までバイパスで結ばれることとなり、
付近の道路事情は一変するだろう。今から完成が待ち遠しい。

今回は、川越側から都心に向けて走行してみた。
川越市内に入った国道254号線は、小仙波の交差点で国道16号と接する。
本道に行く車は、ここで16号を八王子方面に進むことになるが、バイパスに進む車はそのまま直進して高架橋を越える。
ここからバイパスに入るが、有料道路区間はもうすこし先から始まる。
バイパスは片側2車線の幅の広い道路であり、走行しやすい。


有料道路手前の国道254号バイパス

川越市木野目から、富士見川越有料道路の区間に入る。
といっても別段先程と変わりはなく、片側2車線のままである。


起点を知らせる青看板

遠くに立体交差が見える

有料道路区間に入って特に変わるのは、立体交差を使って信号を減らしている点だ。
いきなり木野目の陸橋で県道を跨ぐ。さすがに主要地方道56号とは信号で接しているが、
その後また陸橋があり、さらに今度は県道が陸橋で跨いでいき、実にスムーズに走行できる。


陸橋の風景

県道が上を通過すると、まもなく上福岡から富士見に入って、料金所に到着する。
料金所の横には、公社の建物に併設してトイレが設置してある。


料金所横のトイレ

料金所を過ぎると、また上を道路が跨いでいき、さらに3つめの陸橋で県道を跨ぐ。
その後も郊外を若干左に曲がりながら進んでいき、国道463号浦和所沢バイパスにぶつかって、
有料道路区間は終了となる。
8kmの長さであるが、全線スムーズに走行できたため、あっという間に終点に着いてしまった。



終点間際

国道254号線で都心を目指す場合、突き当たりの交差点を右に曲がる。
ここは254と463の重複区間になっていて、5〜6kmほど行くと川越街道に着く。

【感想】
全線を通じて実に走行しやすく、最高速度を80kmくらいに上げても、
まったく不都合のない道路である。
取材日は日曜であったため、交通量も比較的おだやかであった。
また沿線も住宅や店舗などが建っていないため、
こまごまとした道路と比べてリラックスして運転できるのもいい。
まさに理想的な都市間の有料道路といえるだろう。
それでも料金を払いたくない車が、料金所手前で脇にそれていくそうだ。
地元住民はまあわかるが、なんとも心が狭い運転者である。

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