首都圏中央連絡自動車道
関越自動車道鶴ヶ島JCT
路線名 | 国道468号線 |
開通区間 | 鶴ヶ島JCT〜八王子JCT |
総延長 | 40.1km |
供用開始日 | 鶴ヶ島JCT〜青梅I.C 1996年3月26日 青梅I.C〜日の出I.C 2002年3月29日 日の出I.C〜あきるのI.C 2005年3月21日 あきるのI.C〜八王子JCT 2007年6月23日 |
事業費 | 1兆7860億円+α |
【現在の状況や問題点など】 |
「圏央道って高速道路じゃないの?」と突っ込みを入れた方もいるかもしれないが、 確かに圏央道は高速道路である。 しかし高速道路と一口に言ってもたくさん種類があり、 圏央道は高規格幹線道路のなかの、一般国道自動車専用道路という区分にあり、 厳密には一般有料道路である。 その証拠に、圏央道は東名、名神、東北、関越、中央などの、 全国プールに組みこまれていない。 一般有料道路は、高速の全国プールより料金が高く設定されている。 高速の全国プールは1kmあたり24.6円なのが、圏央道は1km40円。 そのため日の出I.Cから関越の鶴ヶ島I.Cまで乗ったとしても、 30.3kmで1350円もかかってしまう。 これが全国プールであれば、同じ距離なら1000円かからない。 非常に割高なのがわかるだろう。 ま、そんなことを今更言っても始まらないが。 首都高は、今でも慢性的な渋滞に悩まされている。 平日はいつ渋滞情報を見ても真っ赤。 なぜこんなに首都高が渋滞するのかと言えば、単純に車が多すぎるのだが、 東京に用のない車までもが都心環状線を通ってしまうことも大きい。 ではなぜ通過交通の車が首都高を使ってしまうのか。 一言で言えば、環状高速がないから。 大阪や名古屋に比べて、東京の環状高速は遅れに遅れている。 東名、中央、関越、東北、常磐、東関東と、後から出来た高速と首都高は、 ひとつに結ばれて非常に使いやすくなったが、 一方で首都圏の環状高速はまったく発達せずにきてしまった。 そこで首都圏の道路事情を一気に解決させるために、3環状の整備が始まった。 3環状とは、首都高速中央環状線、外環道、圏央道の3つである。 首都高速中央環状線は現在、湾岸線葛西JCTから、5号線の板橋JCTまで開通。 さらに中央環状新宿線の工事が進められていて、 最終的には品川線が湾岸線まで到達する予定である。 これはいい。ま、ところどころ大渋滞が発生している問題はあるが。 問題なのが外環道。関越の大泉JCTから常磐道の三郷JCTまで開通し、 現在千葉方面の工事が進められている。 しかし、関越から中央、東名へ至る西側は、今だ建設の見込みがまったく立っておらず、 仮に工事できたとしても、開通までには何十年も要してしまうのは確実である。 少なくとも関越から東側は、中央環状線と外環道の完成によって、 圏央道がなくても環状高速には一応のメドがたつが、 西側は中央環状新宿線しか頼る道路がない。 そこで外環道の代役を果たすのが圏央道なのである。 日本道路公団もそのことをわかっているようで、 圏央道のなかで真っ先に工事を始めたのが関越〜中央道間。 圏央道が東名まで開通すれば、東京に流入する車が大幅に減り、 首都高の渋滞が大幅に減少する可能性がある。 たとえJHが民営化されたとしても、圏央道は絶対に作るべきである。 その圏央道は現在関越から日の出I.Cまで開通しているが、 なにやら裁判で負けたりして、工事は遅れている模様。 ここで裁判のことは詳しく書かないが、一刻も早く開通させてほしい。 ただあえて忠告するなら、日の出I.Cの先に建設中のあきるのI.Cとの間隔が、 いくらなんでも狭過ぎるだろう。距離にしてわずか2km。 こんな近距離に新たなインターを設置するのは明らかにおかしいし、 地域住民の理解が得られないのも少しはうなずける。 こんなところにインターを設置する暇があるなら、 一刻も早く中央道と接続させるべきである。 |
2007年6月23日、ようやく圏央道が中央道と接続、 関越道と中央道が圏央道を通じて繋がることとなった。 まだまだ料金の高さ、東名まで繋がらないと本当の意味での効果が薄い、 など問題点はあるが、ここは素直に完成を喜びたい。 |
今回は、関越道の鶴ヶ島JCTから日の出I.Cを目指して走行してみた。
関越の鶴ヶ島I.Cから上りの高速に入ると、もののわずかで鶴ヶ島JCTで圏央道が分岐する。
圏央道は片側2車線。片側3車線の関越に比べると、狭く感じる。
圏央道に入ると1kmほどで、最初のインター、「47」圏央鶴ヶ島に到着する。
「47」圏央鶴ヶ島I.C
次のインターは、「46」狭山日高。
圏央鶴ヶ島〜狭山日高間
「46」狭山日高I.C
3つ目のインターは、「45」入間。
入間I.Cは国道16号と接続しているため、関越から入間I.Cまでは比較的交通量が多い。
狭山日高〜入間間
「45」入間I.C
4つ目は、「44」青梅。
入間〜青梅間
「44」青梅I.C
青梅から先は、道路状況が一変する。
最も最近に開通した区間でもあるのだが、東京都に入った途端、
トンネルと橋梁の連続となり、まるで上信越道でも走っているかのような感じである。
いかに東京に新たな高速を建設するのかが困難かを、現しているかのようだ。
特に青梅トンネルは、卵型の上下2層構造という特殊な構造である。
青梅トンネルを抜けると多摩川橋。そしてさらに菅生トンネルと続く。
青梅トンネル。2090m。
多摩川橋
菅生トンネル。2360m。
終点
「43」日の出I.C
現在の終点は、「43」日の出I.C。
この先には、あきる野I.Cを建設中。
【感想】 |
青梅〜日の出間の走行は今回で5度目だが、いつ来ても飽きない。 東京近郊でこれだけの山岳高速を楽しめるのだから。 付近の住民でも、一度くらい走行してみることを、おすすめする。 |
2004年6月24日公開
2005年3月に、日の出I.C〜あきる野I.C間が開通したため、その新規開通区間のレポートを追加する。
両インター間はわずか2kmしか離れていないのだが、反対運動により長らく工事が中断していた。
ようやく開通にこぎつけ、中央道との接続にまた1歩前進したことになる。
「43」日の出I.Cの看板は、終点でなくなったために新しく付け替えられていた。
「43」日の出I.C
日の出I.Cを過ぎると、もうあきる野I.Cまで残り1.4kmの看板があった。早すぎ(苦笑)。
その後は掘割構造となって、住宅街の地下を抜けていく。
掘割構造となったが、もうあきる野I.Cの看板が・・・
掘割構造を抜けると、もう終点の看板が見えていた。「42」あきる野I.Cである。
「42」あきる野I.C
あきる野I.Cからは、工事中の川口トンネルを観ることができた。
インターは八王子方面への接続道路も完成しており、ここから観るかぎり工事はかなり進んでいるように見えた。
あきる野I.Cから、かすかに工事中の川口トンネルを観ることができた
「42」あきる野I.C料金所
あきる野I.Cから乗り、料金所を過ぎたところ
2005年5月8日加筆
2007年6月23日、あきるのI.C〜中央道八王子JCT間が開通したため、その新規開通区間のレポートを追加する。
あきるのI.Cは終点で無くなった為、新しく付け替えられていた。
「42」あきるのI.C
あきるのI.Cを過ぎると、すぐに川口トンネルが見えてくる。
川口トンネル。1950m。
川口トンネル内部
川口トンネルを抜け橋を渡ると、すぐに天合峰トンネルが見えてくる。
川口トンネル〜天合峰トンネル間
天合峰トンネル。1360m。
天合峰トンネルを抜けると、山入川、小津川を渡って若干の上りとなって、「41」八王子西I.Cからの流入路が接続する。
八王子西I.Cは中央道方面へのハーフインターなので、こちら側は出口はない。
「41」八王子西I.Cから流入路が接続
反対方向から撮影した、「41」西八王子I.C
西八王子I.Cを過ぎると、すぐ恩方トンネルへ。恩方トンネルを抜けると、北浅川を渡ってすぐに、この区間のヤマである、
八王子城址トンネルに入っていく。
恩方トンネル。740m。
八王子城址トンネル前に、八王子JCTの表示板があった
八王子城址トンネル。
八王子城址トンネルを抜けると、もうそこは「6」八王子JCT。今回は相模湖方面へ向かった。
「6」八王子JCT
八王子JCT相模湖方面への接続路
最後に、山梨からの中央道上り方面から、圏央道に入ってみた。
「6」八王子JCT
八王子JCTと八王子城址トンネル
2007年7月2日加筆