熊谷東松山有料道路
2004年11月30日より無料解放


熊谷東松山有料道路料金所

その1区間 その2区間
路線名 県道173号玉川熊谷線 県道385号
武蔵丘陵森林公園広瀬線
有料道路区間 比企郡滑川町〜熊谷市 熊谷市
総延長 6.9km 4.8km
供用開始日 1974年11月30日 1976年3月1日
事業費 78.6億円
料金 普通車  200円
大型車T 320円
大型車U 730円
軽車両等  20円
【歴史】
東松山と熊谷を結ぶ道路は、昭和40年代は県道でしか結ばれておらず、
大きな道路渋滞を巻き起こしていました。
そこで県は、両都市を結ぶメインルートの建設の計画を立ち上げ、
渋滞解消ならびに時間短縮を図ろうとしました。
おりしも昭和50年には、関越自動車道が東松山まで延伸される予定であったため、
東京から高速を使って東松山インターで降り、熊谷方面を目指す車の増加が予想されていたため、
バイパスとインターを接続する形で建設が始まり、1974年に熊谷市街地方面への区間が開通、
1976年には熊谷市街地を通らずに妻沼方面へ向かえる、国道140号までの区間が新たに開通しました。
開通と同時にバイパスは有料道路としてスタートしましたが、
今年事業費の償還をむかえ、無料化することがきまっています。
【現在の状況や問題点など】
開通時に比べると、付近の道路状況は驚くほどの変化を遂げた。
東松山〜熊谷間には、1980年に国道407号線が制定され、もうひとつのルートが誕生。
その後は国道の整備によって、国道254号線から片側2車線のバイパスで市街地を通らずに結ばれ、
東京方面から下道で来た車の熊谷方面への流れは、完全に国道に一本化された感じだ。
それでも熊谷東松山有料道路は、東松山と熊谷を結ぶメインルートとして完全に定着した感じだ。
それはやはり、関越の東松山インターとバイパスが直結しているのが大きい。
熊谷方面から向かってくると、そのまま直進すれば高速に入ることができる構造は、大変使いやすい。
この道路が、いかにインターの利用客を掴もうとしたのかが、この構造で見えてとれる。
また、この道路は熊谷市街地手前で二手に分かれており、一方はそのまま片側2車線で市街地に向かい、
もう一方は片側1車線になって国道140号に接続している。
こちらも道路状況は一変しており、国道140号から国道407号妻沼バイパスと通ることによって、
群馬県の太田市と東松山がバイパスによって結ばれることになった。
この付近の都市間交通は、かなり整備されてきたといえるだろう。
そんななか、この熊谷東松山有料道路も30年の償還期間をもうすぐ迎え、無料開放の時がせまっている。
そうなれば、今まで有料であったためにこの道路を通行しなかった車も、利用するようになり、
この道路はさらなる交通量が見こまれるだろう。
そんななか、あえて苦言を呈するとすれば、料金所の建てる位置が間違っていたのではないかということ。
この道路付近の地図を見ればわかるが、東松山方面から熊谷を目指していた車があるとする。
すると、有料道路の真ん中付近に、県道173号の本線が分かれる信号がある。
こちらは昔ながらの片側1車線であるため、有料道路を使うより時間がかかるが、
かかるといっても多少、どっちにしろ国道407号に接続するため、さして急ぐ用でなければ、
この信号で左折してしまうだろう。
そして、料金所はこの信号の先にある。これでは、熊谷を目指してこの道路を通っていた車の大半が、
料金所をスルーしてしまうではないか。これでは儲からない。
熊谷東松山間という恵まれた環境にありながら、1日4000台程度の交通量しかなかったのは、
交通量の測定は料金所を通った車の数で行っていたからだと思う。
もし、料金所の位置が、このような迂回できるところになければ、
もっと早く事業費を償還できたのではないかと思うのだが。

今回は、国道140号線との接続部分から走行してみた。
140号から有料道路区間に入ると、すぐ熊谷大橋にかかる。
秩父鉄道の線路と荒川を跨ぐためで、結構長い橋である。
橋を渡り終わると、郊外を片側1車線で貫いている。


その2区間の片側1車線道路

県道11号と交わる交差点を過ぎると、ジャンクションが現れて2車線道路に合流する。
この道は、熊谷東松山道路のその1の区間であり、市街地から東松山方面に向かっている国道407号から、
分岐して有料道路が始まり、ここでその2区間が合流。
2車線区間に入ると、すぐに料金所に着く。
その後も走りやすい、快適な2車線道路が続く。


走りやすい2車線道路

県道173号が合流すると、今までより交通量が増えるが、快適な道は続く。
さらに進むと、左側に武蔵丘陵森林公園の緑が見えてくる。
その公園が終わり、滑川町の中心付近で有料道路区間は終了する。
しかし、その後も片側2車線のバイパスは続き、最終的にバイパスは関越道東松山インターに直結して終わる。

【感想】
片側2車線の区間は、非常に通りやすい道であった。
道幅も大型車両がスムースに通行できるものであり、問題ない。
走行したのが日曜であったため、平日の朝夕はかなりの通勤車両が通行するだろうが、
これならバイパスとしての機能を充分に果たせるのではないかと思う。
無料化されれば、料金を払いたくない車が県道にそれていた車もそのまま直進すると思われ、
県道の渋滞緩和にも役立つことであろう。
地元住民にとって、その日が待ち遠しいことであろう。

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