妙義荒船林道


妙義荒船林道料金所

路線名 林道妙義荒船線
有料道路区間 佐久市〜北佐久郡軽井沢町
総延長 18.8km(有料区間15.2km)
供用開始日 不明
事業費 不明
料金 全線 A区間 B区間
小型  900円
中型 1620円
大型 2200円
二輪  410円
470円
860円
1170円
210円
430円
760円
1030円
200円
A区間:軽井沢町和美峠〜佐久市香坂
B区間:佐久市香坂〜佐久市内山
【現在の状況や問題点など】
妙義荒船林道は、群馬県と長野県の県境を縫うように走る有料林道である。
昭和40年代に建設されたこの林道は、現在も有料林道として健在であり、
佐久市と軽井沢町とを結ぶ長野県側と、
下仁田町から松井田町とを結んでいた群馬県側とを合わせて、
30km程度のスーパー林道であった。
その群馬側は未舗装のダートであるため、車での走行には難儀があった。
それでも道路は管理されていたらしいのだが、上信越道の開通によって、
ついに群馬側の管理がなくなってしまったようで、
現在は崩落によって通行止めとなっているらしい。
今回紹介している長野側は、有料林道として全面舗装されたうえ、
佐久市振興公社によって管理されているため、
車での走行にはまったく支障ない。
ただ普通車でも全線走行で900円もとられてしまうため、
林道によほどの魅力がないと多くの観光客を呼び込めないかも。

今回は、佐久市の内山峠側から軽井沢町を目指して走行してみた。
国道254号線内山峠旧道から、県道44号線に入って内山牧場方向に向かい長野県佐久市に入ると、
やがて妙義荒船林道に入口が見えてくる。起点脇には佐久市振興公社の看板が立てられていた。


妙義荒船林道起点

妙義荒船林道は、1.8車線幅くらいの道路。有料区間は全線舗装されていて、通行に支障はない。
林道に入るとすぐ県境があり、群馬県下仁田町に入る。そのあと神津牧場へ向かう林道との交差点が見えてくる。
ここから有料区間に入った車のために、ここにも佐久市振興公社の看板が立てられていた。
その後は県境が相次ぎ、一旦佐久市に戻って山荘あらふねへの道が分岐し、ほどなくして下仁田町にまた入ってしまう。


林道に入ってすぐ、群馬県下仁田町に入る

神津牧場へは左へ

長野県佐久市に戻る

山荘あらふねの入口

また群馬県下仁田町に

このあたりになると、まわりは牧場の景色となる。時折木々がなくなり牧草地が姿を見せる。
彼方には浅間山がちらちら顔を出し、眺望の良いところには駐車スペースも設けられていた。
4度目の県境を越えて佐久市に入ると、西に向きをかえて佐久高原へ下りる道との交差点があらわれる。


比較的眺望が良かったところ。なお、かすかに県境の看板が遠くに見える。

佐久高原へは左へ

今度は東に向きをかえてしばし進むと、今度はカーブが連続する区間に入る。
撮影した場所は、比較的直線の区間を選んだため、わかりにくいが。


いくつものカーブを抜けしばらく進んでいくと、ようやく妙義荒船林道の料金所が見えてくる。
料金所といっても脇に公社のプレハブ小屋が建っているだけの、非常に質素なもの(笑)。
小屋の横にはポールで道が遮断されており、ここで通行車両は一旦停止。
私も車を横付けすると、小屋からおじさんが出てきて、「軽井沢に行きますか?」と尋ねてきた。
「はい」と答えると、なんとおじさんが手動でポールを上げてくれた。今時手動ですか(笑)。実にほのぼのしていますね。

小屋の脇で交差点になっていて、岩村田方面へ下りる道が分かれていた。
なるほど、妙義荒船林道は2区間に分かれていて、今まで私が走ってきた区間がB区間なのね。
ここから先はA区間となるため、いわゆる別料金となっている。
そのため係のおじさんは、ここで林道を下りて佐久市街地に向かうか、
林道をこのまま走行して軽井沢へ向かうのか、私に尋ねたのだ。
驚いたのはここで林道を下る道路も、封鎖されていたこと。これでは料金所の横を素通りすることはできないな。


料金所を軽井沢側から撮影。右に曲がると岩村田方面である。

料金所を過ぎてしばらく進むと、佐久市から軽井沢町に入り、道路は東へと向きを変える。
軽井沢町に入ると、やがて別荘が見えてくる。また浅間山も一層見えやすくなり、絶好の眺望ポイントも見られた。



やがて軽井沢町に入る

軽井沢に入ると、やがて別荘が見えてくる

林道から観た浅間山

やがて中軽井沢へ下りる道との交差点に差し掛かる。その交差点を過ぎると、より一層別荘の数が多くなる。
さすが軽井沢。既にこの辺にまで来ると、林道とはとても思えない。
もっともこの辺だけを走行するなら、事実上無料なのだから、生活道路化していてもおかしくないが。
ところが別荘地帯はそれほど長くなく、過ぎると再び人気がなくなり林道らしさを取り戻した。


中軽井沢へは左へ

別荘地帯を過ぎると、再び林道さしさを取り戻す

そのまましばらく進むと、久しぶりに県境を跨いで群馬県下仁田町に。
下仁田に戻ると、この林道の中で一番道路建設がきつかったと思われる区間になる。
巨大な切通しがあったり、崖にへばりつくように道路が伸びていたり、崖下に上信越道が見えたり。


久しぶりに下仁田町へ

ひときわ目立った切通し

このへんが一番きついところか

崖下には、わずかな谷間に顔を出した上信越道が見えた。
右側のトンネルは、八風山トンネルであろうか。

最後の県境越えで、長野県軽井沢町に戻り、いよいよ終点が近づいた。
また別荘が現れて、その横を通り過ぎて、また林道に戻って県道43号線にぶつかって、有料区間は終了する。


また軽井沢町へ

いよいよ終点が近づく

終点

妙義荒船林道案内図

終点を県道から撮影

【感想】
冬期間雪に埋もれてしまうからか、
道路の舗装がだいぶ痛んでいるのが気になった。
もっともカーブが多くスピードを出せないので、
30〜40km程度で走行する分には、まったく問題ないが。
また料金所のしょぼさも微笑ましいものがあった。
特に人力でゲートを上げるところなんか、
こういう有料林道でしか味わえないものがあると思う。

2005年4月27日公開

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