日光宇都宮道路
日光宇都宮道路大沢本線料金所
路線名 | 国道119号線&国道120号線 |
有料道路区間 | 宇都宮市〜日光市 |
総延長 | 30.7km |
供用開始日 | 宇都宮〜日光 1976年12月25日 日光〜清滝 1981年10月6日 |
事業費 | 377億円 |
料金 | 全線利用で 普通車 920円 大型車 1440円 特大車 3300円 軽自動車等 620円 |
【現在の状況や問題点など】 |
日光宇都宮道路は、東北自動車道宇都宮I.Cと、観光地日光を結ぶ一般有料道路である。 宇都宮から日光へと走る日光街道は、日光へ行く観光客によって、 交通量増大に伴う大きな交通渋滞を引きおきしていた。 そこで一般道の混雑緩和とともに、沿道の杉並木の保護も目的として、 東北道宇都宮I.Cから日光を結ぶ日光宇都宮道路が建設されたのである。 実際に走行してみるとわかるが、最高速度80km、片側2車線(宇都宮〜日光間)。 立派に高速道路として機能しており、渋滞もなく首都圏から高速で日光に行けることで、 首都圏と日光の距離はさらに縮まり、観光客には本当にありがたい道路である。 だがしかし、道路の実態はどうかというと、これがなかなか厳しいものがある。 日光宇都宮道路の1日の交通量は、約15000台。 この数字だけ見ると、決して交通量が少ないとは思わないが、 これでもJHの見込んだ予想交通量の、わずか30%ほどしか利用されていないのだそうだ。 そのため毎年借金を計上し続け、累積債務はなんと事業費の2倍以上の、 1000億円にまで達してしまった。 悲しいことに現在の交通量では、金利すら払えないでいるのである。 まったくもって、JHは甘すぎる交通量予測をしたものである。 日光宇都宮道路が予想より交通量が少なかった一番の要因は、 その通行料金が高すぎたことにほかならない。 決して全国プールの高速道路と比べても、その通行料金が高いとは思わないが、 それは逆に付近の住民に気軽に利用しにくい、生活道路になりにくい道路となってしまった。 日光宇都宮道路の利用台数を目標に近づけるためには、 観光客の車だけを相手にしていては到底達成できない数字であるのは、誰の目にも明らか。 しかし全線利用で920円という料金は、毎日の通勤に利用したくてもそうそう出来ない高さだ。 これでは付近の住民の利用率が少なくても、おかしくない。 利用台数が低迷していたのなら、料金を下げて地域住民にももっと使用してもらうような、 地域に根付いた道路作りをすべきではなかったのだろうか。 結局日光宇都宮道路は利用台数が増えないまま、そんな超多額な累積債務を抱えたまま、 2006年に料金徴収期間をむかえて、無料化される予定であったが、 2005年にJHが民営化されるに伴い、栃木県道路公社に21.8億円で譲渡されることとなった。 栃木県は今市市土沢と、宇都宮市石那田の2箇所に、5年以内に新たにインターチェンジを設置し、 より付近住民が利用しやすい道路とすること、 既存の料金所に新たにETCレーンの導入を進め、料金所の通過時間を短縮すること、 上記の工事費用を料金収入によって賄うために、料金徴収期間を2022年まで延伸すること、 などの項目を決定したのだった。簡単に言えば、無料化が先送りされてしまったわけだ。 栃木県は徴収期間を延伸する代わりに、通行料金を現在の半額以下に引き下げ、 さらにオフシーズンや通勤の利用を拡大するために、 閑散期割引や時間帯割引の制度を導入することも決めている。 どうやら栃木県は、日光宇都宮道路の料金の高さが、 地域住民の利用を阻んでいることをわかっているようだが、 果たしてインターチェンジの新設が、住民が望んでいることなのだろうか。 確かにインターの数が多いほど、よりこの道路を利用しやすいとは思うし、 料金を半額以下にすれば、それだけでも利用台数は大幅に増えると思われるが、 もっとも住民が望んでいるのは、この道路の無料化ではないのか。 現在無料化にすれば、それこそ生活道路として大幅な利用が見込めるだろう。 それはひいては一般道の混雑緩和や、今でも減り続けている並木杉の減少にも、 大きく役立つはずである。 この道路を管理していくだけで、かなりの費用がかかることはわかるし、 それが栃木県の財政にも影響してしまうために、わずかでも料金徴収をして、 それで費用を賄いたいという思惑はわかる。 でも、一番地域住民が願っていることは何なのか、そのところをもう一度考えてもらい、 一日も早い無料解放の時が来ることを期待したい。 |
今回は、宇都宮から日光を目指して走行してみた。
東北道宇都宮I.Cで降り料金所を過ぎしばらく進むと、やがて日光宇都宮道路への入口、宇都宮I.Cが見えてくる。
宇都宮I.C
本線への合流地点
日光宇都宮道路は片側2車線。しかも最高速度80kmで、見た目はまったく高速と変わらない。
宇都宮〜徳次郎間
まもなく日光方面へのハーフインターである、[1]徳次郎I.Cからの車線が合流してくる。
なおこのインターに限り、上り車線からの画像も公開しておく。
[1]徳次郎I.C
上り車線での徳次郎I.C
徳次郎I.Cを過ぎると、緩やかに左にカーブをして、[2]大沢I.Cが見えてくる。
大沢I.Cの看板とともに、大沢本線料金所の看板も現れる。
[2]大沢I.Cへの出口を過ぎると、インター内にある大沢本線料金所となり、普通車はここで620円を払うことになる。
徳次郎I.C〜大沢I.C間
[2]大沢I.Cと、料金所の看板
[2]大沢I.C。奥に大沢本線料金所が見える。
[2]大沢I.Cからの合流
大沢I.Cの次は、[3]今市I.C。
大沢I.C〜今市I.C間
[3]今市I.C
今市I.Cを過ぎると、日光宇都宮道路唯一のP.Aである、日光口P.Aが見えてくる。
日光口P.A
続いて[4]日光I.C。日光インター内にも本線料金所があり、普通車はここで300円を支払うことになる。
日光口P.A〜日光I.C間
日光本線料金所の看板
[4]日光I.C。
日光宇都宮道路日光本線料金所
日光I.Cからの合流
日光I.Cから先は、片側1車線の対面通行となり一気に高速の雰囲気はなくなる。
やがて神主山トンネルが見えてくる。その後短いトンネルののち、鳴虫山トンネルとトンネルが連続する区間となる。
神主山トンネル
トンネル区間を過ぎると、終点の[5]清滝I.Cが近づいてくる。ここからいろは坂までは、もうすぐである。
[5]清滝I.C
終点の清滝I.C交差点
【感想】 |
ほとんど高速なので当たり前だが、路面状況が良かった。 非常に走行しやすかったのが印象的だった。 |
2005年5月17日公開