志賀中野有料道路
志賀中野有料道路料金所
路線名 | 主要地方道29号 中野豊野線 |
有料道路区間 | 中野市 |
総延長 | 3.1km |
供用開始日 | 1994年8月 |
事業費 | 131億8000万円 |
料金 | 普通車 300円 中型車 300円 大型車 450円 特大車 850円 軽自動車 250円 軽車両等 30円 |
【歴史】 |
中野豊野線は、長野市と山ノ内町や飯山市方面の交通に利用され、 永らく交通量の増加による渋滞を巻き起こしていました。 それに加えて、上信越道が信州中野インターまで開通すると、 スキーシーズンには志賀高原へ向かう車が大量に流入することが予想され、 早期の道路整備が必要になりました。 そこで信州中野インターから、国道292号線と403号線が合流する七瀬交差点までの区間に、 新たなバイパス道路を建設し、渋滞緩和と時間短縮を図ることとなりました。 それに伴い、栗林〜七瀬間は有料道路事業を導入し、事業費を償還することとなりました。 1989年の建設着工ののち、1998年に長野オリンピックが開催されることが決定したしますと、 その開催地のひとつに山ノ内町の志賀高原が決まると、 志賀高原へのアクセス道路としての需要も期待されることとなりました。 1994年8月に開通した志賀中野有料道路は、中野市街地の渋滞緩和に役立つほか、 長野オリンピックでは主会場の長野市と志賀高原を結ぶ輸送路として、大いに貢献しました。 |
【現在の状況や問題点など】 |
現在も志賀中野道路は、利用者の伸び悩みによる試行錯誤を続けている。 夜間のみ無料化の試みをしたこともあったが、今は2004年3月まで全車種100円の試験を実施している。 さすがにその効果は大きく、利用者は以前の2倍ににもなったが、それでも1日平均3000台程度。 中野市内のバイパス道としてもメリットも大きいはずなのに、利用者はなかなか増えない。 そもそもこの道路は、料金が高すぎた。普通車で300円。往復なら600円。 これでは、いかに今までの県道が渋滞したとしても、少々我慢してでも県道を使ってしまう。 利用する車の理由は、よほど急いでいるか、観光バスか、初めて来た人か、あるいは金持ちかのどれかだろう。 初めて来た人で、知らずにこの道を通ってしまった人でも、2回目からは絶対この道は通らないだろう。 もちろん、地元中野市の住民は、よほどのことがない限り使わないだろう。 そう断言できるほど、高い。たった3kmほどの道に300円とは、ぼったくりとしか言いようがない。 1日平均1400台という交通量も、納得できる。 こんな料金設定をした人の頭の中が知りたいほどだ。 まあ、おそらく事業費が意外にもかかってしまった、ということからのこの料金なのだろうが、 これでは松本トンネルの二の舞ではないか。 現在は全車種100円の実験をしているため利用者は2倍になったが、もともとこのくらいの料金にすべきであった。 それでも利用しない人は利用しないだろう。 やっぱり、当初のこの場所での有料道路設置が、間違っていたのではないかと思う。 オリンピック開催が決まって、志賀高原へのアクセス道路としての整備が進められて、 志賀中野道路から続く国道292号線が、山ノ内町内で高速のような立派なバイパスとして整備された。 その道を走行してみて思ったのだが、事業の変更など容易くないとは思うが、 あのバイパスのオリンピック道路のほうを、有料道路にしたほうが良かったのではないだろうか。 旧国道とは完全なインターチェンジでしか接続していないし、もちろん信号などない。 まさに高速と呼んでもおかしくない程の立派なバイパスであり、このインターチェンジの間に料金所を設置すれば、 おそらくかなりの利用を見込めただろう。 そもそも今の志賀中野道路のように、中途半端に中野市民の利用を勧めるような有料道路の設置をしたところで、 地元の人にはそっぽをむかれ、あげくのはてに詐欺の道路と呼ばれてしまうのだから、 そんなものをあてにしないで、志賀高原への観光客に絞った有料道路にしたほうが、 わかりやすいし理解も得られやすい。 志賀草津道路が無料開放されているのだから、ここで金をとっても別段まずくないし。 このバイパスなら、今の志賀中野道路の300円をそのまま設定しても、 これだけ整備された道路なら納得のいく料金であるし、それならと皆通行してくれるはずだ。 それでも料金が高いと感じる人は、旧道を通行すればいい。 それはそれで、湯田中温泉などへの注目も増すわけで、利用客の増加にもつながるかもしれない。 もったいないことをしたな、長野県道路公社。 もう、作ってしまったものは仕方ないのだから、今の道路がいかに活用されるかを考えるべきで、 全車種100円の試験が終わる2004年4月以降、元の料金に戻すなど論外だと思う。 もうこうなったら、今後も100円で行くのが最低条件であり、 早いうちに茅野道路のように償還を放棄して無料解放したほうが、よっぽど地元のためになると私は思う。 単純にこの道路をみた場合、実に走行しやすい便利な道路なのだから、 地元の住民に利用してもらえる道路にすべきだと、私は思う。 |
今回は、信州中野I.Cから志賀高原方面に走行してみた。
インターの信号を過ぎると、片側1車線の道路が続いている。
程なくして中野市の郊外を走り、栗林のインターを過ぎると有料道路区間に入る。
栗林インター直後
するともう目の前に料金所が見えてくる。
料金所の右には、公社の建物に併設してトイレも設置されている。
ここの料金所は、片側2つづつのつくりだが、内側のレーンは機械で、外側は人による授受システムになっている。
通常は内側のレーンのみ開いているようで、私も機械で料金を支払った。
100円を支払う際、黄色い穴に賽銭箱のように放り投げて入れるシステムは、
料金所の渋滞をなるべく少なくするには、機械にしてはいいシステムだと思う。
個人的には機械はあまり好きではないが。
料金所に併設されているトイレ
料金所を過ぎると、登りになってこの有料道路唯一のトンネル、中野トンネルに差し掛かる。
中野トンネルは、720m。歩道もついているが、短いのであっという間に出口に着いてしまった。
料金所を過ぎると登りに
中野トンネルインター側
出口からは下りになって、一気に七瀬インターに到着して有料道路区間は終了する。
まさにあっという間であり、料金所の時間をあわせても、5分とかからないのではなかろうか。
中野トンネル志賀高原側
トンネル出口からの下り
【感想】 |
今回が初めての走行だったのだが、予想通り車の数はさほどではなかった。 だが道路は非常によく、この道路が活用されていないのは、もったいないと感じた。 これほどのいい道を、宝の持ち腐れにしておくのはホントもったいない。 一刻も早い無料開放を願うのみである。 |