新大利根橋有料道路
新大利根橋有料道路料金所
路線名 | 主要地方道47号守谷流山線 |
有料道路区間 | 茨城県取手市〜千葉県柏市 |
総延長 | 2.4km |
供用開始日 | 1980年4月17日 |
事業費 | 130.5億円 |
料金 | 普通車 200円 大型車T 320円 大型車U 730円 軽車両等 20円 |
【歴史】 |
水戸街道と呼ばれている国道6号線は、東京と茨城を結ぶメインルートであり、 昔から多大な交通量がありました。 特に県境にかかる大利根橋は、付近に代わりの橋がないことから、 地域住民の生活道路としても利用されていたため、度々渋滞に悩まされていました。 そこで早急に新しい橋の建設が求められ、有料道路事業にして新大利根橋の建設が始まりました。 1980年4月に完成した新大利根橋によって、国道4号線大利根橋の交通量の分散、 取手市内への通過交通車両の削減に役立ち、地域住民へ大きな貢献を果たすこととなりました。 |
【現在の状況や問題点など】 |
この新大利根橋の開通によって、付近の交通は大きく変わった。 都心と谷和原、水海道などの国道294号線沿いを結ぶルートは、 今までは国道6号大利根橋を渡って取手市に入り、国道294号に入る大廻りであったが、 国道6号から新大利根橋を渡ってダイレクトに守谷市に抜けることができるようになり、 大幅な時間短縮ができるようになった。 そのため国道6号の多大な交通を分散させることに成功し、 取手市街地の渋滞緩和にもつながった。 もちろん、この道路を通行するには、普通車でも200円の料金がかかってしまうが、 この道路の利用価値を考えると、決して高いとは思えない。 それは、新大利根橋の交通量が、公社の予想をはるかに越えるものであることが証明している。 もはやこの道路は、地域の住民にとってなくてはならない道路なのである。 それでも、問題点がなかったわけではない。 この新大利根橋付近の利根川は、稲戸井調整池と田中調整池という、2つの調整池に囲まれていて、 両側2つの堤防に囲まれている。 当初この新大利根橋は、利根川を跨ぐ部分の堤防間だけしか橋梁がなく、 調整池の部分は盛土構造になっていた。 そのため大雨による増水時には、道路が冠水してしまい、通行止めになることが度々あったそうだ。 さすがに公社もこれではまずいとい思ったのだろう。 平成7年から高架工事がおこなわれ、調整池の部分も橋梁構造になった。 これによって増水時にも通行止めになることはなくなったが、 この工事はもともと予定になかったため、償還計画などは見直されることになった。 新大利根橋の交通量は公社の予想を上回っていたため、予定より早く無料化されると思われていたが、 高架工事による事業費の増加によって、30年の償還期間の期限である平成22年まで、 無料化されることはなくなってしまった。 これはいただけない。増水時の道路の冠水くらい、建設段階で予想できたはずだ。 もし最初から全て橋梁構造にしていれば、事業費は今より少なく済んだはずである。 無料化になるのも、少しは早かったかもしれない。 公社は今後も経営努力を続け、少しでも早い無料開放を実現してほしいものである。 |
今回は、柏市側から走行してみた。
主要地方道47号線を茨城にむかって走行していくと、やがて利根川にさしかかり堤防をこえ、
田中調整池内を走る農道とを結ぶアクセス道への交差点にさしかかる。
この交差点から有料道路区間に入り、片側1車線の新大利根橋が始まる。
柏市側の田中調整池にかかる新大利根橋
新大利根橋は、現在3つの橋で結ばれていて、まずは田中調整池を跨ぐ。
調整池が普段は農地などに利用されているのが、橋の上から見ることができる。
2つめの堤防を越えると、利根川を跨ぐ橋になり、この部分が新大利根橋で一番古い橋である。
新大利根橋の風景
取手市側は、稲戸井調整池になっていて、この部分を跨ぐ橋も、新しく建設されたものである。
しかし何気に走行していると、3つの橋という感覚はまったくなく、長大な一つの橋という印象をうける。
この有料道路はほとんど橋梁部分であるため、その延長は2kmを超える。
したがってさすがに快適に走行していても、「この橋長いな〜」という印象を受ける。
取手市側の稲戸井調整池にかかる新大利根橋
新大利根橋を渡り終えると、すぐ料金所になる。
料金所を過ぎるとすぐに交差点にさしかかり、有料道路区間は終了となる。
この県道をさらにまっすぐ進むと、まもなく国道294号線に接続する。
【感想】 |
実際に橋を走行してみると、その長さを実感することができる。 これでは、130億円も事業費がかかってしまったのも、わかる気がする。 それでも普通車で200円の料金に留めているのは、ありがたい。 また走行したのは日曜の昼間であったが、 それでも上下線ともひっきりなしに車両の往来があり、 その交通量の多さにビックリしてしまった。 いかにこの道路が付近の住民にとってかかせないものであるのかを、 証明するかのような多さであった。 |