マンガ作品ランキング第5位
「あ でい いんざ らいふ」
作者長月みそか作品レビュー

私が長月みそかさんを知ったのは、2003年の夏コミ最終日(8月17日)であった。
前もってチェックしてあったサークルを回り終わった私は、他に面白い本はないかと思い、
新たなサークルを探すためぶらぶら館内を歩き回っていた。

その時、とあるサークルの本が私の目に留まった。
その本は、「こどもちゃれんじ」というサークルの新刊、「なつのかんさつにっき」。
立ち読みして中を拝見すると、4人の作家のマンガが掲載されていたが、
その最初に掲載されていた、「長月みそか」という作家の「校庭開放当番」という作品に、
大きな衝撃を受けてしまった。

まず気に入ったのが、私好みの絵柄。
おまけに雰囲気はよく、キャラクターもかわいく、ストーリーも気に入り、Hシーンも満足するものであった。
私はすぐこの本を購入。2003年夏コミで、まさに一番に掘り出し物であった。

その後長月みそかさんのHPを見つけ、商業誌デビューの話を知り、
そのデビュー作が掲載された「コミックLO」を発売日に購入、
その作品も私の期待を上回るいい出来であり、私の今最も注目する漫画家さんになったのでした。
2004年12月21日 作品レビューに「七緒のやせがまん」を追加。
2005年1月21日 作品レビューに「ふらいんぐ ぶるーみん」を追加。
2005年4月23日 作品レビューに「H・R」を追加。
長月みそか作品レビュー(読んだ作品のみ)
同人サークル「One Hit Wonder」 2003年4月29日発売 同人誌タイトル「すてぃるぶるー」
すてぃるぶるー 36P
Still Blue
長月みそかさんの漫画の原点ともいえる作品。
自ら運営する個人サークル、「One Hit Wonder」から発売された同人誌作品であり、
作者初の単行本「あ でい いんざ らいふ」に特別収録されている。

まだ長月みそかさんの絵が完成していない頃の作品であるため、
今の絵柄とは若干の違いがあるが、温かみのある魅力的な絵や雰囲気は、
この頃から既にあふれている。

36Pと長めの作品であるため、音子と弥彦の互いの心理描写からHシーンに至るまで、
非常に細かく描かれていて、実用性も高い。
それにしても音子がかわいい。
弥彦とファーストキスをして、その気持ちのよさにパンツを汚しちゃうとことか、
パンツを脱ぐ時の仕草とか、真っ赤になって照れている時の顔とか、全て私の琴線に触れますね。
冒頭の寝起きのシーンでは、髪をおろした音子が描かれていて、
髪をおろしていても充分かわいいのに、三つ編にして幼さを醸し出しているところも、
なんともいえずいいです。

まさに男の子の妄想を具現化したかのようなストーリーであるが、
そこがなにより一番の長月みそかさんの魅力なのかもしれない。

作中では特に描かれていないが、舞台は山葉第二中学校。
以後長月みそかさんの作品では、同じ中学校を舞台にした作品が多数描かれることになり、
こういう作品の外での微妙なつながりがあるのも、マニアを虜にする一因かも。
同人サークル「こどもちゃれんじ」 2003年8月17日発売 同人誌タイトル「なつのかんさつにっき」
校庭開放当番  10P
炉系創作作家、大庭佳文、加賀美ふみを、シモさん、の3人による
「より萌えられる炉系創作」を模索するユニットサークル、として誕生した「こどもちゃれんじ」。
そのサークル2冊目から、長月みそかさんが加わることになった。
今回はタイトル通り夏をテーマにしている。

「校庭開放当番」は、長月みそかさんには珍しい小学生を題材にしており、
校庭開放当番で学校に来ていた、苗絵ちゃんとユージの初Hを描いている。
作者自ら巻末にコメントしている通り、女のコがリードするストーリーであるが、
確かにステレオタイプのストーリーとはいえ、小学生の男のコと女のコの性知識の差、
をからめて非常にうまく描かれていると思う。

まず気に入ったのが、ヒロインの苗絵ちゃんがかわいいこと。
自分からユージにパンツを脱いで見せちゃうとこなんか、まさに萌えですね。
苗絵ちゃんもユージの事が好きなのが、読んでいてわかり、そのがまた嬉しいですね。
おまけに最後は中出ししちゃってるし。

こんないい作品が、たった10Pの短編であったのが、非常に悔やまれる。
どうせなら、もっと2人のHシーンを見たかった。
苗絵ちゃんとユージのその後を描いてほしい、という要望も作者に寄せられているそうだ。
もちろん私も熱望しているので、期待したい。

実際にこういう当番が小学校にはあるのか知らないが、舞台の山葉小にはあるんだろうな。
なお「すているぶるー」の舞台は山葉二中。
微妙にシンクロしているのも、ファンには嬉しいところ。
あ でい いんざ らいふ
-A Day In The Life-
茜新社 2003年8月29日発売 コミックLO Vol.03
第1話  ぷりーずぷりーずみー  18P
please please me
長月みそか待望の商業誌デビュー作品。
元々は読みきりとして描いた作品であったが、思いのほか好評であったため、
掲載誌のコミックLOには珍しい長期連載作品となった。
そのためシリーズタイトルは当初存在せず、連載終了後に発売された作者初の単行本で、
ようやく「あ でい いんざ らいふ」というタイトルがつけられた。

本田つぐみ、鈴木智早、川崎たか子、そして吉澤俊介。
4人の中学生が織り成す新説中学生日記ともいえるこのシリーズは、
掲載誌のコミックLOでは珍しく、中学生を題材にしており、登場キャラの年齢が高い。
そのためLOの他の漫画と比べると、少々浮いている感はあるが、
単なるHマンガに留まらず、萌えマンガとしても充分成り立つ上、
心理描写を克明に描き、ひとつの物語としても完成度が高く、文句なく作者の代表作であろう。
なお、舞台は山葉第二中学校。「すてぃるぶるー」と同じである。
制服や校章が「すてぃる〜」の音子と同じであることからも、それは容易にわかるが、
明確に中学校名が明記されてるわけではない。

第1話のタイトル「ぷりーずぷりーずみー」は、
かのThe Beatlesの1963年1月発売のセカンドシングル「Please Please Me」から取られている。
以降このシリーズのサブタイトルは、全てBeatlesの曲名から。

シリーズタイトルとなった「あ でい いんざ らいふ」も、
1967年に発売されたアルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」の収録曲、
「A Day In The Life」から。
ついでに言えば、単行本のカバー裏表紙の絵は、
Beatles事実上のラストアルバム「Abbey Road」の有名なレコードジャケットのパクりである。
(発売時期からすれば「Let It Be」がラストだが、収録時期では「Abbey Road」が後)

ここまでBeatlesテイストを入れているのは、作者によほど思い入れがあるのだろう。
人によっては、ここまでBeatlesにこだわるのに抵抗がある方もいるだろうが、
私としてはタイトルに統一感が生まれ、良かったのではないかと思っている。

第1話は、つぐみと吉澤が初Hをしちゃう話。
以前から吉澤のことが好きだったつぐみだが、
吉澤の本命は実は智早かカコのどちらかであると気付いてしまった。
悔しかったつぐみは、4人でいつものように屋上の踊り場でダベっている時、
吉澤を独占したくて、自分の胸をさわらせて2人を困らせようとしてしまう。
そして智早かカコがつぐみの服を洗いにいってる最中に、
吉澤が好きなコとうまくいくうように応援するかわりに、最後のワガママといって、
自分のはじめてを吉澤に奪ってもらうのだった。

男一人に女三人でいつもダベっているなんて、吉澤は実にうらやましい。
つぐみが主役の回なので、ファンの間では3人の女のコの中で、つぐみの人気が圧倒的に高かった。
結局つぐみの人気は現在まで続いているわけだが、
実は私は第1話を観たときから、カコのファンであった。
カコのファンは圧倒的に少なかったようで、そういった意味では私は少数派であったようだ。
ただそんな私でも、つぐみはカコに次いで好きなコであり、
踊り場での吉澤とつぐみのシチュエーションには、かなり萌えさせてもらった。
実用性もかなり高く、最後に中出ししちゃう点も、ポイント高し。

私としては、「校庭開放当番」に次いで2つ目に読んだ作品であったため、
「校庭開放当番」を凌駕する出来の良さに大変嬉しく、
長月みそかさんの評価を早くも不動のものにした1作である。
ただ今読み直すと、まだ絵柄が完成されていなかった時期の作品であるため、
今回脇役の智早とカコなどは、後半に比べると微妙な違いがあるのだが、まあご愛嬌ということで。

カコファンの私から見た、この話でのカコの萌えた点は、
手で顔を覆っていながら、指のすきまから吉澤のを見ているところかな。
これを読んでいた時点で、この続きが描かれてカコが本命であったらなぁ、
という思いがあったわけであるが、その思いが実現することになるとは正直思っていなかった。
第1話のラストで吉澤が溜め息をついているシーンがあるが、
これが後々への大きな伏線であったわけで、そういった意味では、
続きが描かれることも前提にしたストーリーであったわけで、うまく練られていると思ってしまう。
茜新社 2004年1月21日発売 コミックLO Vol.04
第2話  ふぉーのーわん  20P
for no one
デビュー作「ぷりーずぷりーずみー」が好評であったため、シリーズ化され連載が決まった。
だが掲載誌のコミックLOは季刊誌であったため、続きを読むのに5ヶ月も待たねばならなかった。
まさに待望の続編である。

第2話のタイトル「ふぉーのーわん」は、
The Beatlesが1966年に発売したアルバム「Revolver」の収録曲、「For No One」から。

第1話が起承転結の「起」ならば、この第2話はまさに「承」。
今回は智早と吉澤がHをしてしまう回である。
第1話は二学期のはじめの話であったが、今回は三学期のはじめ。
つぐみは吉澤の本命がカコであることを知ってしまったが、そのカコは豊田先輩が好きだった。
そんな折、つぐみと吉澤は帰り道でボロボロの智早に会う。
なんとカコが好きな豊田先輩を調子に乗って挑発したら、レイプされてしまったのだ。
智早はカコに謝ると言ったが、つぐみも智早が吉澤のことが好きなこと知っていながら、
Hしてしまったことを告白し謝るのだった。
智早は、つぐみと吉澤が両想いだったんじゃないの?、と驚くが、
吉澤の本命はカコであることも告げると、2人ともふられ組なんじゃない、と笑いながら、
それでもつぐみの初体験は吉澤であったことにうらやましく思った。
「自分はよごれちゃった」、とつぶやく智早に、「鈴木はよごれてなんかいないよ」と吉澤は言うと、
つぐみはよごれていないことを証明してもらったら?、と切り出す。
そして吉澤はそんな名目のもと、智早とのHをしてしまうのであった。

冒頭いきなりレイプシーンから始まるという、長月作品にしてはハードな展開。
そのため智早には不幸少女というレッテルが貼られてしまうが、
それが智早ファンを増加させることになり、つぐみに次ぐ人気を獲得していくことになった。
私の中では、最後まで智早は3番目であったが。

それでも、「・・・でも、吉澤君証明してくれる?」と言う時をはじめとする顔を赤らめた智早の表情は、
かなりの萌えであり、Hシーンも実用度も高く、満足のいく作品であった。
これで智早にも中出しを吉澤がしてくれていたら、文句なしだったのに。

私のお気に入りのカコは、今回も脇役であり冒頭とラストに登場するのみ。
しかし今回は冬服のカコが大変似合っていたうえ、第1話から一層かわいく描かれていたため、
よりカコに萌えていき、今後描かれるであろう吉澤とカコのHシーンに、大きな期待を抱かせた。
もちろんカコが吉澤の本命であったことは、読んでいて大変嬉しかった。

なおラストでは、カコの実家が豆腐屋を営んでいて、
カコもエプロンをつけて手伝っているシーンが描かれているのだが、
このカコも萌えであたのは言うまでもない。

この2話でのつぐみと智早とHしてしまったことで、吉澤は大きく悩むことになるわけで、
ラストシーンでの吉澤の複雑な表情に、それはもう表れているのである。
茜新社 2004年3月21日発売 コミックLO Vol.05
第3話  ざ・ろんぐ&わいんでぃんぐろーど  16P
the long & winding road
掲載誌コミックLOは、このVol.05から月間化された。
しかし長月みそかさんの作品は毎号載らず、隔月で掲載されることになる。
ともあれ、今までより短いスパンでこのシリーズが読めるのは大変嬉しいことで、
2ヶ月に1度の発売日が待ち遠しい日々が続いていくことになる。

第3話のタイトル「ざ・ろんぐ&わいんでぃんぐろーど」は、
The Beatlesが1970年に発売したラストアルバム「Let It Be」の収録曲、
「The Long And Winding Road」から。

この第3話から、シリーズは起承転結の「転」に入っていく。
カコのことが好きでいながら、流されるままにつぐみと智早と関係を持ってしまったことで、
2人を選ぶことも出来なければ、カコに告白することもできなくなってしまった吉澤。
つぐみと智早も、自分達のせいで吉澤がカコに告白できなくなってしまったことを思い悩み、
2人がうまくいってくれないと身を引いた意味がなくなっちゃう、と話していた。
ところがその2人の話を、偶然カコが聞いてしまった。
カコは、つぐみが吉澤クンに告白したことを話してくれなかったことに怒るが、
智早も吉澤クンに振られたことを知って、さらに驚くのだった。
その週の日曜、総合学習発表会の仕事をやるために、吉澤の家を訪れたカコであったが、
なんとつぐみと智早が急に来れなくなったという電話がはいる。
思いもかけず吉澤と2人きりになったカコは、つぐみと智早を振っちゃったことを吉澤に聞くのであった。
吉澤はその話の中で、自分が好きな人に告白する資格みたいなものがない、とカコに話すと、
カコはそれって私に言えないこと?、と思わず言ってしまい、
カコは作業途中で家に帰ってしまうのであった。

エロマンガ誌に掲載されていながら、Hシーンは冒頭の吉澤の回想シーンにしかなく、
賛否両論となったそうだが、私もこの話を読んだとき、その構成に驚いたものだ。
実用性は皆無に等しく、このようなストーリー構成をデビューしたての新人に、
許した編集部はすごいとしか言いようがない。
私はこれを英断と評価したい。このシリーズは、単なるHマンガではなく、
ストーリーも読ませる作品であるため、必然的にこのような回が出てしまうのは仕方ないからだ。
むしろ吉澤の内面がじっくり描かれたことで、よりこの作品に思い入れを深めることになった。
またこのあともまだまだシリーズは続きそうな予感があり、
もっとこの4人の物語を読みたいと思っていた私には、丁寧なストーリー展開を喜んだ。

ここからカコがいよいよメインとなっていくわけで、いかにして吉澤とくっつくのか、
それが何より気がかりであったが、吉澤がこれほど思い悩んでいるとは思わなかった。
うーん、吉澤ってホントいい奴だなー。早くカコと結ばせてあげないぞ。
そんなカコは、今回ようやく魅力的に描かれだし、萌えソーンが連発であった。
っていうか、いきなりカコがロリ度満点で描かれだしてきて、たまんねーよ。
「ほんとにもぉ〜っ」とか「う、うん」と言う時のカコの顔なんか、予想以上の萌え度。
もうこのカコの顔を見ているだけで、お腹いっぱい、いいものを見せてもらいました、ってな感じです。

あと些細なことだけど、カコの魚の形をした髪留め、いいですね。
こういった細かい小物への描写にも、作者のカコへの愛が感じられます。

明確に言葉で発せられたわけではないが、この話でカコも吉澤のことが好きなことが判明。
それは吉澤の家にいるシーンを見れば、一目瞭然ですよね。
ただ吉澤には、まだ超えねばならない壁があったわけで、
まさにタイトル通り2人が結ばれるまでは、「The Long And Winding Road」であったわけです。
茜新社 2004年5月21日発売 コミックLO Vol.07
第4話  しーらぶずゆー  16P
she loves you
第4話のタイトル「しーらぶずゆー」は、
The Beatlesが1963年に発売した4thシングル「She Loves You」から。

前話から引き続き「転」のストーリー。
吉澤の家から出たカコはつぐみに電話をし、つぐみや吉澤クン達が秘密にしていることを、
いつかは話して欲しいと伝えた。その電話から、カコも吉澤のことが好きなんだと気付いたつぐみ。
ついにこの時が来たのだと覚悟を決めるつぐみであったが、未だ吉澤への想いは変わっておらず、
吉澤に想いを馳せる内、しだいに自慰におぼれていってしまう。
一方家に戻ったカコは、弟の勇クンを風呂に入れている最中にも考えていた。
私のためにつぐみや智早が何か秘密にしているということは、
吉澤クンが好きなのはやっぱり私なのではないのかと。
それなら吉澤クンの言う、告白する資格がないというのは、どういうことなのか。
つぐみは翌日、吉澤を例の踊り場に呼び出し、昨日の事で悩んでるんじゃないか尋ねるが、
吉澤はカコに隠し事をすることで、キズつけてしまっていることに責任を感じ、
カコに全部話すことを決心するのだった。

ストーリーの都合上、智早が登場しなかったわけで、智早ファンにしてみれば納得しないのかな。
でもストーリーはより重みを増し、Hマンガの枠を超えた名作へと、評価は変わっていった。

ようやく、入浴シーンによってカコの裸が描かれ、カコ萌えの私は大変嬉しかったのだが、
やはり今回のメインはつぐみであろう。
吉澤のことを想っているうちに、ついついひとりえっちしてしまうシーンは、
今回もHシーンがないかわりに丹念に描かれていて、実に実用性が高い。
またそのつぐみがなんともいじらしく、より一層つぐみのファンが増えたと思われる。
このカコ萌えの私ですら、かなりこの話でつぐみへの思い入れがさらに強くなりましたからね。
正直もう1回くらい、吉澤と結ばせてあげたいと思ってしまいたから。

でもカコもいいシーンがありました。
前話で書いた魚の形をした髪留めを外しているシーンとか、
お風呂に入っている時のロリ顔の表情とか、つぐみや智早と同じくカコもおっぱいが小さいとことか。

ともあれタイトルの「She Loves You」の通り、カコが吉澤の事を好きなことがはっきりしたわけで、
あとは吉澤がカコに今までのことを全て話せば、いよいよ2人は結ばれるのでしょう。
でもあと2回は連載があるそうで、そういう結末にするのか、まだわからなかった。
茜新社 2004年7月21日発売 コミックLO Vol.09
第5話  &あいらぶはー  18P
& i love her
第5話のタイトル「&あいらぶはー」は、
The Beatlesが1964年に発売したアルバム「A Hard Day's Night」の収録曲、「And I Love Her」から。

ここから「結」に入る。
次の週末、カコの家で総合学習発表会の仕事のつづきをすることになり、
カコと2人でカコの家に向かう途中、吉澤は今までのことを全て打ち明けるのであった。
そしてカコの家につくとさらに、吉澤はついにカコに好きだと告白するのであった。
カコも告白できない理由というのを、ようやく理解するのだが、
そんなカコもみんなに気を使ってもらえる立場じゃないといい、
豊田先輩の事が好きだったのは嘘だったことを打ち明けるのだった。
もともと両想いであった2人、もう自分に嘘はつきたくないとカコは言い、
カコは吉澤とファーストキスをするのだった。
つぐみや智早とはセックスだけで、キスはしていなかったことを知りカコは驚くと、
作業を続けようとする吉澤の腕をつかみ、
「・・・私とは・・・・・・しないの?」と哀願し、2人はついに結ばれるのであった。

前話が「She Loves You」で、今回が「And I Love Her」とは、なかなか考えたものである。
最初このタイトルを見たときは、「こんな変な曲名あるの?」と思ったものだが、
実際にBeatlesにはこういうタイトルの曲があったわけで、うまいと思ってしまった。

タイトル通り、吉澤がついにカコに今までのことを話した上で、カコのことが好きだと告白するわけで、
カコファンの私としては、やっと吉澤と結ばれてホント良かった思いである。
そんなわけで吉澤とカコの2人だけのストーリーであるため、今回は智早だけでなくつぐみも出番なし。
18Pすべて2人のシーンが続く。

今回はいつにも増して、萌えシーン満載。
今回は金魚型の髪留めをしていて、かわいさを演出していますが、私服も似合っていてかわいい。
「・・・私とは・・・・・・しないの?」と言ってる時のカコなんか、最高ですよ。
おまけに「好き同士・・・・・・なんだよ・・・・・・しても・・・・・・いいんだよ」
「つぐみ達とはしたのに、私とはしないなんて・・・・・・そんなの・・・・・・」
なんてカコが言ってくれるなんて。うぅ〜、、なんていいコなんだ。
ブラを吉澤に外されたときの顔も、萌え萌え〜。
あとはもう待望の吉澤とカコのHシーンであるため、もう言う事なし!。実用性もバッチリ!。
しっかり中出ししてくれてますしね。

しかしこのシリーズって、吉澤はホントうらやましいよな。
同じグループの3人の女のコ全てから好かれていて、3人すべて関係もっちゃうなんて。

いよいよ次回は最終回。どういう締め方をするのか、非常に気になりますね。
吉澤とカコはもう結ばれちゃったしね。
茜新社 2004年9月21日発売 コミックLO Vol.10
第6話(最終回)  うぃかんわーきっとあうと  20P
We can work it out
このシリーズも、いよいよ最終回を迎えた。それを祝うかのように、初の巻頭カラーでの掲載であった。
第6話のタイトル「うぃかんわーきっとあうと」は、
The Beatlesが1965年に発売した11thシングル「We Can Work It Out」(両A面曲)から。

前話で無事吉澤とカコが結ばれたので、おまけの回でしょうか。
発表会を明日に控えた放課後。4人で教室に残り段取りの打ちあわせをしていた。
あらかた段取りが決まったので、つぐみと智早は気を使って先に帰ってしまった。
ふたりきりにされたカコと吉澤は、そんな気遣いに困惑しつつも、
おもむろに、教室で先日のつづきを始めてしまった。
実は前話でのカコとの初Hの際、全然ガマン出来ずにもたなかった吉澤は、
カコに今度リベンジしてもいいよ、と言われていた。
そこで不意にカコの胸を触ってしまった吉澤だが、カコも拒みはせず、
「こないだのリベンジ・・・・・・する??」と誘い、誰もいない教室で2度目のHを始めてしまった。
一方、下校中のつぐみと智早は、宿直の教師が彼らの教室に向かってることを知り、
同時にイヤな予感を覚える。
慌てて教室に戻ってみると、予想通り吉澤とカコはしていた。
驚きつつも2人をせかして、宿直の教師に見つからないようにするため、
いつもの屋上の踊り場から、屋上に逃げるのであった。

もう1回、吉澤とカコのHシーンを見れるとは、嬉しいですねぇ。
つぐみ、智早とも吉澤はHしちゃってるんだから、ヒロインで吉澤とくっついたカコには、
2人より多く結ばせてあげたい、とでも作者は思ったのでしょうか。
おまに2度目のHでは、なんとカコが吉澤のを口でしちゃってくれてるし。
その口で含む時のカコの顔、かわええ〜。しかもそのあと、
「絶対につぐみよりも気持ちよくさせちゃうんだから、覚悟してよね」
なんて吉澤に言ってるしー。最後は飲み込んじゃうしー。吉澤うらやましすぎ。
2度目のHは、制服着たままカコが上になってしてます。
このシチュエーション、萌えるなー。吉澤今回もカコの中に出してるし。
果てた直後でつながったままの状態を、つぐみと智早に見られちゃうってのも、
個人的に非常に好きなシチュエーションでGOOD!。
もう実用性バッチリです!

とはいえ、前話で結ばれているため、ストーリー上はこの話はなくても成立する。
しかしつぐみが登場しないまま、智早なんか2話も登場しないまま終了、というわけにはいかないので、
もう1回4人全員を登場させて終了、という形をとったのだろう。

ラストシーンで、第1話の舞台である屋上の踊り場が再度登場し、
扉を開けて屋上に出てEND、という構成は、
セックスを通じて彼らがちょっとだけオトナに近づいた、ということを表しているのだろう。
またエピローグが、つぐみの言葉で締められているのは、
実はこのシリーズは、つぐみの失恋乗りきり物語であった、ということなのだろう。

正直言って、これでもうカコやつぐみらに会えないのかと思うと、寂しい。
このあとの彼らの話も、もっともっと読みたいわけで、
同人誌でもいいから描いて欲しいな、とひそかに思っている。
同人サークル「こどもちゃれんじ」 2003年12月30日発売 同人誌タイトル「しゅくだいがおわらない」
先生と私のケジメ  10P
「こどもちゃれんじ」2作目。今回は先生×生徒、というテーマで描かれている。

個人誌「すてぃるぶるー」で、脇役としてちょろっと登場した鈴木先生を主役にして、
生徒の橋本しのぶちゃんとのHを描いている。つまり今回も同じ山葉第二中学校が舞台である。

個人的な感想としては、この作品はちょっと印象が薄い。
からみのシーンがほんの少ししか描かれていないので、実用性に乏しいうえ、
前作で弥彦にコンドームをあげてしまったので、持ち合わせがないというストーリーも、
前作を読んだことがない人にはわかりにくい。

ただ、しのぶちゃんが作品の始めからパンツを穿いていなかったのか、
と思うと結構そそるものがあるし、最後中に出しちゃうところも好き。
これでヒロインのしのぶちゃんにもう少し魅力があったらなぁ。
コアマガジン 2004年3月10日発売 コミックメガプラス Vol.6
学校で教わる大事なコト  16P
メガプラスに載った長月みそかさんの漫画としては2作目。
なんと今回も山葉第二中学校が舞台であり、「すてぃるぶるー」の音子と弥彦もゲスト出演している。

史奈が危険日であるため、ついに勇志はゴムを買うことにするのだが、
その際音子と弥彦にばったり会ってしまう。
お互いそういう関係にまでなっていたことに驚くのだが、
金がピンチなので弥彦に半分を買い取ってもらうことに(苦笑)。

って今までゴムつけないでやってたのかー、ってまず突っ込んでしまう。
なんかこの2人の初Hとかもマンガで読みたいなぁ。
史奈ちゃん積極的でかわいいし。ってまた女のコが主導権握っているような。

でもマンションの階段でHしちゃうってーのはどうかと(苦笑)。
いや、個人的にはかなり萌えるシチュエーションであり、OKなんだけど、誰か来たらどうすんの?。

なお、絵柄が進化しているため、「すてぃるぶるー」の頃と今回ゲストで登場した音子の、
印象がかな〜り違ってますが気にしないように。
三和出版 2004年12月17日発売 小説漫画おもらし倶楽部
七緒のやせがまん  10P
三和出版が発売している「おもらし倶楽部」の、小説漫画版に掲載されたこの作品は、
ムックのタイトル通り、おもらしを主題としたマンガになっている。
そのため、今までの長月みそかさんの作品とは異なり、Hシーンがないのだが、
それでも十分に満足のいく作品に仕上がっている。

ヒロインは飯山七緒ちゃん。設定では、「あ でい いんざ らいふ」の吉澤らと同じ市内の中学一年生。
彼氏の小西稔くんと、遊園地にデートに来ているところから物語は始まる。
お化け屋敷の入場待ち行列に並んでいた2人であったが、あとちょっとで入場できるという時に、
七緒は尿意をもよおしてしまった。
しかし、ここまで列に並ぶのにつきあってくれた稔くんの前で、今更トイレに行きたいともいえず、
七緒は尿意に耐えながらお化け屋敷内を移動するトロッコに乗り込んだ。
しかし、突然頭上に落ちてきた作り物のおばけに驚いた七緒は、
そのショックでついに限界を超えてしまい、稔くんの前でおしっこを漏らしてしまうのだった。

正直行って、みそかさんのHPで七緒ちゃんの絵を初めて観たときは、
ツインテール属性の私でも、あまり食指は動かなかったのだが、
実際にマンガを観てみたら印象はかなり変わりました。かわいいじゃないですか。
稔くんとのデートということで、この寒い冬にもかかわらず、
ミニスカートをはいている点も、七緒ちゃんの性格がうかがえて好感度高し。
ま、ミニスカートをはいていたことが、おもらしの原因だったのでは?、とは突っ込みませんが。

みそかさんは、このマンガで久々にベタを使ってみたそうですが、
そのベタは七緒ちゃんの髪の毛に使われていて、中一っぽさが出て良かったのでは、と思いました。
また稔くんも非常に紳士的な行動で、好感が持てました。
この二人のHシーンというのも、いずれ観てみたいですね。
あと、今回お化け屋敷が妙にリアルに描かれていますが、これってモデルが実在するのでしょうか。

物語はその後、稔くんのコートを借りた七緒ちゃんが、スカートを脱いでコートを羽織り、
しらばっくれて(笑)脱出するのですが、
するってーとこの時七緒ちゃんは、下はパンツ1枚だったってことですよね。
こういうところが、またそそられますなぁ。
茜新社 2005年1月21日発売 コミックLO Vol.13
ふらいんぐ ぶるーみん  18P
コミックLOでの、「あ でい いんざ らいふ」シリーズ以外の、初の掲載作品。
ヒロインは稲葉苗絵ちゃん。そう、あの「校庭開放当番」の続編である。

2003年夏コミにて発売された、サークル「こどもちゃれんじ」の新刊「なつのかんさつにっき」、
その本に掲載されていたのが「校庭開放当番」であり、
小学生の苗絵ちゃんとユージの初Hを描いたことは、すでにレビューで書いており、
2人のその後を描いて欲しいとも付け加えておいたが、
まさか1年半経った今、本当に続きを描いてくれるとは思わなかった。
商業誌でというのは予想外であったが、嬉しいことこの上ない。

そんなわけで「ふらいんぐ ぶるーみん」は、「校庭開放当番」の続編なわけだが、
前作の1年半後、小学6年の3学期の苗絵ちゃんとユージを描いているのに、まず驚かされた。
前作から1年半後に描いた続編で、1年半後の世界を描くとは、うまいことを思いついたものだ。
また、これによって前作が、小学5年の夏休みを描いたことも判明。

とまあこれは、前作を読んでいる人がわかること。
新作は商業誌であるため、同人作品の前作を読んでいない人の方が圧倒的に多いわけで、
新作の冒頭には、前作のHシーンのハイライトが描かれており、
前作を読んだことがない人にもストーリーがわかるよう工夫されている。

前作での苗絵との合体が、オナニーを覚えるきっかけとなってしまったユージ。
すっかり毎日の日課になってしまったわけで、また苗絵とHをしたいと思ってはいるが、
苗絵に気まぐれでからかわたと思っていて、そんなことはとても言えなかった。
苗絵はそんなユージの気も知らず、放課後、一緒に宿題をしようとユージを家に誘ってきた。

そんな苗絵の振る舞いに、ユージは誘い慣れしていると感じ、
「他のヤツらともしてんだろ?」と言ってしまう。

こういうストーリーは予想していなかったが、苗絵ちゃんに誘われてHをしてしまったために、
その後苗絵ちゃんをヤラシイ目でしか見れなくなってしまった、というユージの言葉は、
かなり真実味がありましたね。
そんなふうに思ってしまい悩むユージとはひきかえに、今までと変わらずにユージと接する苗絵に、
苗絵はいったい自分のことをどう思っているのか、とさらに悩んでしまうわけで、
ユージってこういうキャラだったのか、と今回初めて思いました。

半ば強引に苗絵ちゃんに挿れちゃう展開も予想外でしたが、
まあ自分がユージの立場になっても、苗絵ちゃんも自分の事が好きであるのがわかったら、
やっぱり抱いちゃうだろうなー、とふと思いユージを責められませんでした(苦笑)。
おまけに今回も中出ししちゃうし。
ユージ、苗絵ちゃんを幸せにしなきゃ、怒るぞ(笑)。

苗絵ちゃん、1年半経っても相変わらずかわいくて萌えで、個人的に非常に嬉しかったです。
でもなんか、徐々につぐみに性格が似てきてきるような気が(笑)。
ラストページのニヤリとした苗絵ちゃんの顔なんか、もろつぐみって感じがします。
ユージは一生苗絵ちゃんに主導権を握られるんだろーなー、なんてふと思ってしまいました。
H・R ほ〜む る〜む
芳文社 2005年4月23日発売 まんがタイムきららキャラット Vol.11
第1回  8P
長月みそかさん初の4コママンガ作品にして、いきなりの連載作品。

「あ でい いんざ らいふ」の単行本の売り上げが良かったため、
各方面からお声がかかったそうだが、この「H・R」はそのひとつと言えるだろう。
今までの作風を活かしたのか、萌え系4コマに挑戦されたそうである。

舞台は、山葉第二中学校。
そう、みそかさんの作品ではもうお馴染みの、音子やカコ・つぐみ・智早らが通っている学校である。
もっとも作中には校名は書かれていないが、制服や校章を見ればマニアなら一目でわかるだろう。
主役は新2年生になった、素子、ハナ、千夜の3人。
第1回の段階では、ハナのみ田山という苗字が明らかになっている。
「H・R」は、そんな3人のドキドキの中学生活を描いたものである。

さて、実際に読んでみた感想であるが、萌え系4コマにしては、少々萌え度が少なかったかな。
どうしても以前のみそかさんの作品のキャラと比較してしまうは仕方ないし、
しかし4コママンガとHマンガを同列で語るのは無理があるのもわかっているのだが、
第1回を読んだ限りでは、私を惹きつける女の子が出てこなかった。
それでもあえて3人の中から選ぶとすると、素子ちゃんがいいなとは思うが、
カコはもちろん、つぐみや智早に音子、苗絵には遠く及ばず、
「先生と私のケジメ」のしのぶちゃんより多少上といったところか。

ただあくまで第1回の8Pでの評価であり、今後連載が続くにつれ、
千夜だけでなく素子やハナの恋物語も描かれるようになっていけば、
キャラへの愛着も湧いていき、キャラ評価も上がっていくかもしれない。
今後に期待といったところか。

なお肝心の4コママンガの出来については、私が4コママンガを多く読まないので、
評価については避けたいと思う。

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